パイプ曲げに蓄積された技術の伝承と未来
パイプ曲げ加工で苦労する部分が末端部や接合部です。この箇所を塑性加工を使い仕上げてしまう工場もありますが、本来、末端部こそがパイプ曲げ加工においての真骨頂、腕の見せ所です。その見せ場であるところを塑性加工してしまうのは云わば技術の放棄であり、向上心の欠落であります。最近では3Dプリンター等の新たな技術が現れ、ますます職人技が消失しようとしています。
技術大国日本と言われていた時代にはディービングやクロージングといった加工を全て手作業で行なっていた職人がどこの工場にも何人か居ました。今はそれらの職人は僅かとなり腕を振るう機会は機械に奪い取られてしまいました。ですが、こちらの加工所ではそれらの職人が指導に当たり、伝統の加工技術を若い世代へと伝承しています。その芸術品と称してもおかしくない技術を是非体感してください。
